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宇宙開発のイメージ

地球観測衛星 とは?

  • よみがな: ちきゅうかんそくえいせい
  • 英語名: Earth Observation Satellite

概要

地球観測衛星とは、地球の表面や大気の状態を観測するために設計された人工衛星である。


詳細

地球観測衛星は、地球の表面や大気の状態を観測するために設計され打ち上げられた人工衛星のことを指します。
地球の地形、植生、気象、大気、海洋など、様々な情報を収集するために運用されています。

地球観測衛星を運用する上で重要な技術の一つとして、リモートセンシングと呼ばれる技術が挙げられます。
略して「リモセン」とも呼ばれるこの技術は、センサーによって反射光や放射エネルギーを測定することにより、
地表や大気の情報を遠隔から取得することを可能にします。

ここで考えるべきポイントは、人工衛星は地表から遠いところを高速で航行しているという点です。
例えば、低軌道の衛星の場合、高度400-500kmのところを秒速7-8km/sで通過します。
このような条件で地表のデータを正確に収集することは簡単なことではありません。

そのような困難な条件を克服するために、様々な技術が開発されてきました。
その甲斐もあり、現在では数多くの地球観測衛星が運用されています。
それぞれの衛星には目的に応じて光学センサー、赤外線センサー、レーダーなどが搭載されます。
観測内容によっては、昼夜や天候に関係なく観測することが可能となるのが衛星を用いた地球観測の強みです。

実際には、農業の作付け状況の把握、森林伐採の監視、都市開発の計画、災害時の被害評価などに、地球観測衛星は応用されています。
日本でも、JAXAによって開発・打ち上げが行われている「だいち」シリーズ(ALOS)が、高精度な地形データを取得しており、実際に地震や土砂災害の予測などにも活用されています。 このような地球観測衛星の活躍は、地球環境の保全や持続可能な社会の構築に貢献しています。

近年では、高度な画像処理技術やAIを用いて得られたデータが解析され、その結果をリアルタイムで情報提供する動きも進んでいます。
今後もますます活動領域が広がっていくことでしょう。


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