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液体燃料エンジン

  • よみがな: えきたいねんりょうえんじん
  • 英語名: Liquid Fuel Engine

液体燃料エンジンの概要

液体燃料エンジンとは、液体状の燃料と酸化剤を燃焼させて推力を得る化学推進方式の一種である。


液体燃料エンジンの詳細

液体燃料エンジンは、液体状の燃料と酸化剤を燃焼させて推力を得る化学推進方式の一種です。
このエンジンでは、液体の燃料と酸化剤を別々のタンクに貯蔵し、燃焼室で混合・燃焼させることで高温高圧のガスを生成し、ノズルから噴射して推力を得ます。
化学推進の中でも特に制御性と性能に優れた推進方式です。

液体燃料エンジンの利点は、推力の調整が可能であり、再点火や長時間の運用ができる点にあります。
これにより、軌道投入や軌道変更、姿勢制御など多様な用途に対応できます。

代表的な燃料と酸化剤の組み合わせとしては、液体水素と液体酸素のペアが挙げられます。 この他にも、ケロシンなどがあり、用途に応じて選定されます。

技術的には、燃料供給系、燃焼制御、冷却機構などが重要です。
特に、燃焼室の冷却には再生冷却方式が用いられ、エンジンの耐久性を高めています。
また、ターボポンプによる高圧供給や、精密なバルブ制御が性能に直結します。

液体燃料エンジンは、アポロ計画のサターンVやスペースシャトルのメインエンジンなどに使用されてきました。
現在でも、多くの打ち上げロケットに採用されており、信頼性と性能の両面で高い評価を受けています。
今後は、再使用型エンジンや環境負荷の少ない推進剤の開発が進むことで、より持続可能な宇宙開発が期待されています。


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