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宇宙開発のイメージ

加速度 とは?

  • よみがな: かそくど
  • 英語名: Acceleration

概要

加速度とは、物体の速度が時間とともに変化する割合であり、宇宙機の運動や軌道変更を考える上で重要な物理量である。


詳細

加速度は、物体の速度が時間に対してどれだけ変化するかを示すものです。単位はm/s²で表されます。

具体例を考えてみましょう。例えば、皆さんが車に乗っている時、車の速さは運転中に大きくなったり小さくなったりします。
この時に、「どれぐらいの速さで大きくなっているのか?」「どれぐらいの速さで小さくなっているのか?」を表しているのが加速度です。
ゆっくりと段々スピードを上げる時には「小さな加速度」が、急ブレーキをかける時には「大きな加速度」が生じるわけです。

そして、加速度が生じている物体には力がかかります。すなわち、急ブレーキがかかる時には車に大きな力がかかるわけです。

宇宙開発では、ロケットを打ち上げる時や軌道変更をする時に加速度が重要な役割を果たします。
ロケットは推進力によって加速度を得て、地球の重力圏を脱出します。
単純に考えると、加速度が大きいほど短時間で速度を上げることができるため、地球から脱出しやすくなります。
また、宇宙に打ち上げられた人工衛星などについても、姿勢制御や軌道修正の際に加速度を考える必要があります。

宇宙飛行士が感じる「G」も加速度の一種です。
ロケットが打ち上げられる時には速度がどんどん大きくなっていくわけですが、この時速度が上昇しているということで加速度が生じていることになります。
この加速度が宇宙飛行の体にかかってくるわけです。
実際の打ち上げの際には数Gの加速度が生じるため、ロケットに乗る宇宙飛行士や人工衛星などにはとても大きな力がかかることになります。

ちなみに、国際宇宙ステーションではほぼ加速度がない状態が保たれており、無重力状態となっています。
これは地球の重力が消えているわけではありません。
国際宇宙ステーションが高速で地球の周りを回ることによって、ステーションにかかる遠心力と地球の重力がつり合うからため、地球の重力が感じられなくなるのです。


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