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宇宙開発のイメージ

円軌道

  • よみがな: えんきどう
  • 英語名: Circular Orbit

円軌道の概要

円軌道とは、軌道上の物体が地球を中心にほぼ一定の距離で回り続ける軌道である。


円軌道の詳細

円軌道とは、人工衛星や宇宙ステーションなどが地球の周囲を完全な円形を描いて周回する軌道のことを指します。
軌道の形状が理想的な円であるため、衛星は地球に対して常に一定の高度を保ちながら移動することができます。

一口に円軌道といっても、軌道の高度によって使われ方は大きく変わってきます。
実際の軌道としては、地球に近い低軌道(LEO)、中間の中軌道(MEO)、そして遠く離れた高軌道(HEO)などがあり、それぞれ用途が異なります。
例えば、低軌道は地球との近さを生かして地球観測や宇宙ステーションの運用に用いられます。
逆に中軌道や高軌道は、一度に広い領域をカバーできる利点を活かして測位衛星や広域通信や気象観測などに用いられています。

ただし、実際の宇宙空間では完全な円軌道を実現するのは技術的に非常に難しいのが現実です。
打ち上げ時のわずかな誤差や地球の重力の不均一性、大気抵抗などの影響により、軌道は微妙に楕円形になることがほとんどです。
それでも運用上は円軌道として扱われ、円軌道の特性を活かした運用が可能となります。

円軌道は、軌道力学の基本形の一つであり、宇宙開発の初期から広く利用されてきました。
今後も円軌道は地球周回衛星の設計と運用において重要な役割を果たし続けるでしょう。


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