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宇宙開発のイメージ

第一宇宙速度

  • よみがな: だいいちうちゅうそくど
  • 英語名: First Cosmic Velocity

第一宇宙速度の概要

第一宇宙速度とは、地球の表面から人工衛星が地球を周回するのに必要な最小速度のことである。


第一宇宙速度の詳細

第一宇宙速度とは、物体が地球の重力に引き戻されることなく、地球の周りを周回し続けるために必要な最低限の速度のことです。
地表付近での理論的な値は約7.9 km/sで、時速に換算すると約28,400 km/hとなります。
新幹線の100倍の速さであることを考えると、その速度が極めて大きいことを体感できるのではないでしょうか。

この速度に達することによって、物体は人工衛星のように地球の周りを飛行し続けることができるようになります。
これはまさに「地球の重力に引き戻されずに」飛行している状態で、見方を変えれば「落下しながらも地球の曲面に沿って飛び続けている」状態でもあります。

イメージしやすいように例を挙げましょう。
例えば、山の上からボールを投げる場面を想像してみてください。
弱く投げればすぐに地面に落ちますが、強く投げるほど遠くまで飛びます。
もし十分な速度で投げることができれば、ボールは地球の丸みに沿って落ち続けることになります。
これはすなわち地球をぐるぐると回り続けている状態であり、このときの「十分な速度」がまさに第一宇宙速度なのです。

この概念は、人工衛星の打ち上げや軌道設計の基礎となっています。
特に、ロケットの打ち上げにおいてはまずこの速度を超えることを目指して設計がなされるのです。
ただし、約7.9 km/sという値は理想的な条件であり、実際には空気抵抗や地球の重力のバランス・自転の影響などを考慮した上でより多くのエネルギーが必要になります。
それでも、「第一宇宙速度」が基本になっていることは間違いありません。

第一宇宙速度を理解することは、宇宙開発の基本を知る上でとても重要です。
その概念を知ることによって、ニュースで「衛星が軌道に投入された」と聞いた時に具体的に速度についてのイメージを持つことができるはずです。
そのイメージこそが、宇宙開発について知ることの第一歩になっていくでしょう。

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