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宇宙開発のイメージ

耐熱シールド とは?

  • よみがな: たいねつしーるど
  • 英語名: Thermal Protection Shield

概要

耐熱シールドとは、宇宙機が高温環境にさらされる際に機体を保護するための断熱構造である。


詳細

耐熱シールドとは、宇宙機が高温環境にさらされる際に機体を保護するための断熱構造のことを指します。
宇宙機が大気圏に再突入する際や、惑星探査の最中に極端な温度変化にさらされる場面で、機体を高温から防護することによってミッションを成功に導くものなのです。
耐熱シールドは宇宙船や探査機の外部に取り付けられ、空気との摩擦によって発生する数千度にも達する熱から内部構造や搭載機器を保護します。

例えば、アポロ計画やスペースシャトルなどの有人宇宙飛行では、宇宙機が地球に再突入する際に発生する熱への対策が極めて重要でした。
すなわち、耐熱シールドの性能を高めることがが乗員の安全を守ることに直結していたのです。
この極めて重要なシステムを実現するために、アブレータ材(熱を吸収して蒸発することで熱を逃がす材料)やセラミックタイル、複合材などの技術に関する研究が進められ、実際に採用されています。
近年開発が進められている再使用型宇宙機にもこれらの技術は採用されることになります。
再使用という環境に対応するために、耐久性と軽量性を両立した新素材の開発が進められています。

また、この耐熱シールドの技術は宇宙探査の場面においても応用されています。
例えば、地球帰還型宇宙船、火星探査機、大気圏突入型ローバーなどに広く利用されています。
このような事例から、耐熱シールドは宇宙探査の安全性と成功率を高める重要な要素となっていると言えるでしょう。


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