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宇宙開発のイメージ

フェールセーフ(フェイルセーフ) とは?

  • よみがな: ふぇーるせーふ
  • 英語名: Fail-Safe

概要

フェールセーフとは、システムに故障や異常が発生しても安全を確保するための設計思想である。


詳細

フェールセーフとは、システムに故障や異常が発生してもシステムの安全が確保されるようにしようという考え方です。 宇宙機や地上設備などの技術システムにおいては、予期せぬ故障や異常が発生した際にも、人命や機器の安全を守る必要があります。
この考え方は、宇宙開発のような高リスク環境では特に重要視されます。

人が誰しもが間違いを犯すことがあるのと同じように、システムにも故障や異常が発生するものです。
「絶対に安全である」「絶対に動作する」などといったことはありません。
そのようなことを踏まえた上で、万が一システムに故障や異常が発生したとしても、 システム全体に致命的な問題が及ばないようにしよう、というのが「フェイルセーフ」という考え方です。

この考え方は宇宙開発においても非常に重要です。
一度宇宙空間に打ち上がった宇宙機を修理することは極めて困難です。
そのため故障が発生してしまうと致命的な結果を招く可能性があります。
そこで、宇宙機設計においてはフェールセーフという考え方に基づいて、
異常時に安全な状態へ移行する機構や、一つの機器が故障しても大丈夫なように余裕を持たせた構成が採用されます。

技術的には、センサによる異常検知、自動シャットダウン、バックアップ系統の切り替えなどといった機能を実装することが重視されます。
また、ソフトウェア面でも、異常時の動作モードやログ記録、地上との通信確保などが設計段階で盛り込まれます。
これらは地上の一般的なシステムにも通ずるものですが、宇宙では特に重視されるポイントです。

フェールセーフはミッションの継続性と安全性を高めるための重要な技術であり、今後の有人探査や長期運用型衛星にも不可欠です。


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