コマンド

コマンドの概要

コマンドとは、地上から宇宙機に対して送信される操作指令のことである。

コマンドは、人工衛星や探査機などの宇宙機に対して特定の動作を実行させるためのデジタル信号です。
地上局からのコマンドによって、モードのオン・オフ、姿勢制御、観測機器の動作開始、データの記録など、さまざまな操作が可能となります。

コマンドは通信リンクを通じて電波で送信され、宇宙機側の受信機で受け取られた後に宇宙機側で実行されます。
深宇宙探査では通信遅延の影響を受けるため、コマンドの内容は事前に詳細な検証とスケジューリングが必要となります。

自律制御技術の発展により、一部の判断を地上局との通信を経ずに宇宙機側で行うことも増えましたが、地上からのコマンド送信は依然としてミッション制御の中核です。
コマンド送信とテレメトリ受信の組み合わせが宇宙機の健全な運用を支えており、機器の制御や運用に欠かせない存在であると言えるでしょう。